コルチコトミー併用矯正は骨に非感染の刺激を加え弱い炎症を与えることて歯の動きを促進させる治療法です。
歯の土台である骨の表面にヒビを入れる外科手術を用い、人間の自然治癒力を高めながら、無理のない期間での治療を可能にします。
具体的には、歯が生えている歯肉の下の骨(歯槽骨)の表層を皮質骨、内側を海綿骨と言いますが、表層の皮質骨の一部を除去することをコルチコトミー(歯槽骨皮質骨切除術)と言います。
この外科手術を併用した矯正治療は、日本ではまだメジャーとは言い兼ねますが、アメリカの専門医では1医院あたり年間300症例ほど行われているポピュラーな治療方法です。
コルチコトミーの実際
コルチコトミー併用矯正ではオペの直後に歯を動かすためにワイヤーに力をかける必要があるため、あらかじめ歯に矯正装置をつけておき、矯正装置の力〈=外からの力〉と、人間の体に備わっている治癒に向かう力(自然治癒力)〈=内からの力〉によって新しい歯並びが形成されます。
なお、手術では親知らずを抜く程度の腫れはありますが、術後はその日のうちに帰宅することができます。このようにコルチコトミーは、治癒力を活発にさせながら治療を促進するため、無理なく短期間で治療を終えることができます。
また、一度切られた骨は自然治癒の力で手術前よりも丈夫になり、矯正後の後戻りも軽減されます。また、皮質骨を除去するときに血液の循環が活性化させて、代謝が盛んになります。
その結果、歯肉が若返ってきれいなピンク色になることから、アンチエイジングにも役立ちます。