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矯正治療と顎関節症

矯正治療と顎関節症

顎関節症と矯正は非常に深い関係にあります。成人の場合は、顎関節の骨格の成長は完成されているので、噛み合わせのズレが顎関節に直撃されます。
噛み合わせのズレとは、上下の歯面が最大で嵌合する時に、関節(蝶番)の中心(中心位と呼びます)からズレる事によって引き起こされます。
中心位(顎の蝶番運動の回転軸が中心に位置している状態)において、上下の歯が一箇所だけ接触し、他の歯は接触していない場合

上図は、中心位(顎の蝶番運動の回転軸が中心に位置している状態)において、上下の歯が一箇所だけ接触し、他の歯は接触していない場合です。この場合、顎関節は安定し、負担はありませんが、奥歯の接触している歯には大きな負担がかかります。
このようなケースでは、歯を削って合わせるか、動かすかの選択肢となります。エナメル質の範囲内での0.5mmとかの少量でしたら削る事も可能でしょうが、5㎜となると神経の保存も出来なくなります。そうなると、選択肢としては矯正しかありません。
上下の歯が安定して噛み合ったときに、下顎頭が下顎窩の斜面上にあり不安定の状態

上図は、上下の歯が安定して噛み合ったときに、下顎頭が下顎窩の斜面上にあり不安定の状態です。これではいくら「歯並びがよく」ても顎関節に負担がかかり、咬めないのは一目瞭然です。関節の位置ズレによって、 顎運動時(あごを動かした時)の筋痛、顎関節(耳の前方部)の痛みや雑音(※クリッキング)などが、発症します。多くの場合、これらの症状は複合します。

※クリッキング:関節円板の移動によって発生するとされる顎関節雑音の一種。明瞭な短い音で、「カクン」、「ポキポキ」、「バキバキ」などと表現される。弾撥音ともいわれます。顎関節の痛みは早期に消退しますが、クリッキングが消えるまでにには時間がかかります。

検査と診断

詳細な病歴聴取、臨床所見ならびに断層X線検査によって診断します。症状や治療経過に応じて、MRI、CT、顎関節鏡視検査などの特殊な画像検査を行うこともあります。
稀に、治療経過が長引く場合には、他の疾患(顎関節症の症状の影に悪性腫瘍が潜んでいることもあります)との鑑別診断を再検討するべきです。

治療の方法

顎関節症患者の80~90%は非外科的治療(咀嚼筋のマッサージやストレッチ、スプリント(マウスピース)による治療、薬物療法など)により痛みの症状は改善します。但し、噛み合わせが治る訳ではありませんので、ほとんどの場合は矯正治療が必要となります。噛み合わせが悪いからといって、歯を削ったり、冠を被せて調整するなどの非可逆的治療は原則として避けるべきです。

非外科的治療が奏効しない顎関節の痛みには、関節内の炎症性物質を洗い流す顎関節洗浄療法が適用されます。これにも奏効しない場合(全体の1~2%)には、変形した骨や関節円板を整形する顎関節開放形成術を検討します。

病気に気づいたらどうする

思い当たる症状がある場合には、咬合専門医にご相談ください。当院は顎咬合学会の専門医で、25年以上の経験と2,000超の実績があります。

顎関節症は不顕性(症状が出てこない)が多く、ある時急に痛みが出たり、口が開かなくなったりしますので、今現在症状が無くても、診査をお勧めします。

当院では、矯正治療前に全員に顎関節の診査診断をしてから、治療をすすめさて戴きます。

歯並びが悪い方の80%以上は顎関節症と言われています。逆に、顎関節症の患者さんのほぼ100%は、噛み合わせに問題があると言われております。つまり、歯並びに問題は無いが、上下の位置関係に何らかの問題があるという事です。見た目の歯並びが気にならない場合でも、顎関節症を治すための噛み合わせの矯正治療が必要となります。

また、矯正治療後の後戻りも顎関節症が原因の一つと言われています。十分な顎関節症の診断をせず矯正治療をおこなうと、顎の位置が不安定で後戻りに見える事があります。

矯正治療後の顎の痛み

当院では、顎咬合学会の専門医が、矯正治療後の顎関節症にも対応しております。現在、他院で矯正治療中でも、顎関節に不安を感じたら、ご相談ください。